プーこどもクリニック 静岡県浜松市中区西伊場町の小児科・アレルギー科に対応する医院です。

プーこどもクリニックは静岡県浜松市中区西伊場町の小児科・アレルギー科に対応する医院です。アトピー性皮膚炎や子育てに関するアドバイスを行っています。

■ 閉院のお知らせ

プーこどもクリニックは2022年3月10日をもちまして閉院いたしました。

これまでのご利用を感謝いたします。
ありがとうございました。

今後のご連絡は、ホームページの
お問い合わせメール欄からお願いいたします。

 

 

診断と治療

アトピー性皮膚炎について


アトピー性皮膚炎とは
 

アトピー性皮膚炎の原因は未だ明らかではありません。
その実態についても不明のことが多く、画一的な治療方針は立っておりません。そのためある人には劇的に効果のあった治療も、他の人には効果が少ないといったことがあります。

症状はアトピー体質といわれる遺伝的素因を持っている人に出てくる、強いかゆみのある皮疹が特徴です。成人では、精神的ストレスや過労、発汗、日光などの悪化因子により皮膚の防御機能が低下するため、皮膚の炎症をおこし、かゆみや発赤をきたすとされておりますが、乳幼児の場合には、卵や牛乳などの食物や洗剤、細菌感染などが原因のものもしばしばみられます。

この皮膚の病気は、生後すぐの赤ちゃんには見られません。皮膚症状が2ヶ月以上続くこと、かゆみの強いこと、湿疹病変は「左右対称」に出現することが揃えば、アトピー性皮膚炎と診断されます。


アトピー性皮膚炎の特徴
 

湿疹部位や状態は年齢によってことなります。

乳児では頭や顔が多く、胸や背中にまで拡大している子もいますが、幼児になると、四肢の屈曲部が多くなってきます。皮膚の状態は、赤くて滲出液が出たり、何度も掻きこわしてその部分だけが厚く苔のようになっていたり、乾燥して触ると粉がポロポロ落ちる状態のこともあります。

年齢が大きくなると、自然に治ってしまう例も多いのですが、それまでの間をいかに過ごすか、日常生活に支障ないレベルにしておくことができるかが大切な点です。


治療と指導
 

アトピー性皮膚炎の治療は、まずつらいかゆみを除去してあげることが第一の目標になります。

皮膚を掻くことによって、表面に傷がつき、そこから細菌感染を起こすこともあり、かゆみを減らすことは日常生活の改善のためにも大切なポイントです。

治療の流れは以下のようになります。


【 1 】

アトピー性皮膚炎の原因は不明といっても、悪化させる因子を見つけ出すことは必要です。

皮膚テスト(プリックテスト)や血液検査で、アレルギーの原因となるものを検索します。原因探索せずに、軟膏だけ塗っているのは片手落ちです。

ここでは食べ物アレルギーをメインにお話しましょう。
もし検査で卵や牛乳に反応が出ても、すぐにそれらを口にしてはいけないということではありません。検査で陽性に出たから「食べてはいけない」ということではありませんので、注意が必要です。医師でも、反応陽性だから食べないようにと指導する例が多いのは残念です。反応が出たらそれについてのアレルギー体質はあるということにはなりますが、食べてはいけないということとは別なのです。逆に、反応が出なくても卵をちょっと口にしただけで全身に蕁麻疹が出る例もしばしば見られます。


【 2 】

もし反応が出たら、その食物を一定期間除去して、症状の改善があるかどうかをみる「除去試験」、また食べさせてみて悪化するかどうかをみる「投与(負荷)試験」をしてみることが必要です。検査で陽性に出た食物をすぐ投与禁止する医師が多いのは困ったものです。その結果、しなくてもよい食物除去により、成長発育が遅れたケースも報告されています。

これらの食事指導は、専門の栄養士によって行われる必要があります。当クリニックでは、完全予約による個別指導により、細かな食事内容の指導を行っております。栄養指導のない食事制限は危険でもあります。


【 3 】

もし現在、食事制限を受けていらっしゃるかたは、「いつまで食事制限する必要があるのか」「どうなったら食べてよいのか」を主治医に聞いてみることをお勧めいたします。しなくてもよい食事制限はなくしていきたいと願っております。実際の経験から、きちんとした食事制限を必要とするアトピー性皮膚炎は、100名中1〜2名ぐらいです。


【 4 】

アトピー性皮膚炎の皮膚は乾燥して白くなっています。皮膚の乾燥を防ぐことは、もっとも大切な治療になります。皮膚表面を守っている水分や脂分がないと、外部からのいろいろな刺激が悪化原因となりますので、保湿剤を塗って防御することが必要です。これだけで症状が改善することも多くみられます。保湿剤塗布はもっとも基本となる治療です。


【 5 】

掻き壊して出血したり、滲出液が出ているような部位には、ステロイドホルモンと抗生剤の配合された軟膏を使うこともあります。ステロイドの入った軟膏を拒否する人もよく見ますが、必要なときに必要な期間使用することは大切なことです。拒否なさるかたは、おそらく「いつまで塗るか」「どうなったら止めるのか」などの説明をきちんと受けてこなかったからでしょう。医師側にも責任があり、反省しなくてはいけません。普通はステロイドの入っていない軟膏でのスキンケアがメインになります。


【 6 】

最近、衣類の洗濯に柔軟仕上げ剤や漂白剤を使っていて、悪化する例が多くみられます。十分にすすぎが行われず、それらの成分が残ったまま乾燥された衣類を着て、発汗により溶けだしてきて皮膚を傷めることが知られています。2度すすぎをしてみて、まだ白く濁っているようなら洗剤の量を減らすかすすぎ回数を増やすかしないといけません。


【 7 】

塗り薬の他に、内服薬を使うことがあります。かゆみを軽くするための抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬、漢方薬の他、食物アレルギーの主な原因である蛋白成分の吸収をブロックするインタールなどが必要な場合もあります。


【 8 】

もしこちらで受診する場合は、それ以前にもらった薬の内容や検査データなどを持参すると、治療計画の参考になります。


お気軽にご相談下さい。 お問い合わせはこちらへ。


このページのTOPへ