食物アレルギーであるかどうかの最大のポイントは、母親からの話です。どうもこの食物を口にすると皮疹が出るとか、これを食べた翌日に悪化するとかの話が、食物アレルギーを疑う大切なポイントです。まずは食物アレルギーがありそうかどうかを考えながら話を聞きます。当クリニックでは、食物日誌をつけてもらって、その確認をしています。 ついで、皮膚テストや血液検査を行います。なるべくは離乳食開始前に診断がつくとよいのですが、一番の問題は血液検査でIgE-RASTという各食品別データが、2+あるからという根拠だけで、食事制限を指導する医師がまだ多いことです。不必要な食事制限が行われている例によく遭遇しますが、疑われる食品を除去して症状の改善をみる除去試験や、投与してみて症状をみるいわゆる負荷試験などをせず、血液検査だけから食事制限を行うことは避けたいものです。また食事制限を行う場合は、不必要な制限などを避けるためにも、また発育のチェックの意味からも定期的に栄養士の指導を受けることが望ましいと考えています。当クリニックでは予約制でこれを行っております。 食事制限をきちんと行わなければならない例は、100名中約2〜3名ぐらいだと思っています。
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